KO-bracket-02

こちらは兵庫県豊岡市内の某温泉旅館に設置されていたものです。その温泉旅館は約70年前に創業され、開湯1300年以上の歴史を持つ関西有数の温泉街でもある「城崎」に立地する老舗の旅館です。特に城崎温泉街で最大の大浴場があることで知られていたそうです。また、城崎温泉といえば文豪・志賀直哉の著書にも記されており、その他島崎藤村や司馬遼太郎など多くの文豪にも愛された湯治場でもあります。

その歴史ある老舗旅館で使用されていたこちらのブラケットはPanasonicの前身でもあるNationalの商品となります。Nationalといえば日本を代表する家電メーカーであり、エアコンやテレビなどの幅広い家電製品を出がけていたこともあり、当時から多くの家庭で馴染みのあるメーカーなのではないでしょうか。

Nationalは1927年に角形ランプを発売したことをキッカケに電球事業を拡大し、以降数多くの照明器具の製造をしてきました。そして「国民の」という意味が込められていることから、国民の必需品となることを目指し、物づくりに奮闘していた職人も多く、大衆向けから施設向けまで多くの照明器具が生み出されてきました。こちらはその中でも高級ラインのブラケットとなります。

こちらのブラケットが作られた1970年代は日本で初めての万博「日本万国博覧会」が開催された年代でもあります。まさに日本の文化と世界中の文化が一同に交わった世界規模の大イベントです。そんな時代に生まれたからこそ、このブラケットからは「和洋折衷」を感じるのだと思います。西洋を感じる趣ながらも菊の花をモチーフとしたデザインがあしらわれている為、和洋どちらの空間にもお使い頂けるデザインになっています。

現代の既存品でお目にかかれない贅沢なデザインです。当時の趣を感じることのできる貴重なブラケットを是非この機会にご検討ください。

同シリーズの「シャンデリア（KO-chandelier-15）」と併せてご使用頂くのもおすすめです。